三明山専称寺
今日は以前施工した松本市新村にある専称寺さんについて書きます。
こちらは信州七福神弁財天の札所です。
門が少し傾いたとの依頼を受けて大工さんと一緒に1ヶ月かけて山門と塀を復元しました。
こちらの山門には釘を一本も使っていないので、均等に重さを掛けないと傾いてしまうのです。
こういう仕事は長年の経験で培ってきた腕の見せどころで、とてもやりがいがあり楽しいです。
まずは全ての瓦を下ろして基礎を大工さんに直してもらい、それから下ろした瓦を再びのせました。
棟は鉄筋工法下甍輪違2組上甍、鯱です。
鬼瓦は経の巻き御所鬼という種類で130㎏はあります。
御所鬼は、とくに御所の重要な建物に使われていることからこのように呼ばれています。
我ながら満足のいく作品となりました。
このような神社仏閣の工事に関ることができるのは1級技能士の特権です。
歴史的な建造物を手がけた記録として、昔から職人たちは見え無いところにメッセージを残すことがあります。
私の作品にも次の時代へ向けたメッセージを隠してあります。
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